第4話 愛しさの寿命
お誕生日おめでとう
そうやってユンのことを祝うのは何回目だっけ。
つい最近彼を知ったような気もするし、大昔から知ってる気もする。
アイドルとファンの関係はいつだって曖昧で繊細だと思う。
お誕生日に、好きなところをここぞとばかりに羅列したこともあった。
ハッシュタグ祭りに参加したくて鍵を外した事もあったなぁ。
去年は事務所あてにプレゼントを送った。
今年も何か送ろうか。
使ってくれても捨てられても構わない。
私がユンに贈りたいだけだから・・・!
ロエベでマフラーを見ている時に、ふと思った。
どうせならユンが喜ぶものがいいな、と。
だけど私にそんなものわかるわけない、
私はユンと友達でもなければ家族でもないし仕事仲間でもない。
所詮ファンとアイドル。
全てを知っているようだけど、私はユンのことを本当は何も知らないのだ。
そんな、近いようではるか遠くにいる私にもわかることがある。
歌が売れて評価されて、たくさんの人に愛されること
これはユンに限らずどのアイドルも望んでいる。
ロエベのマフラーに使うはずだったお金で、CDをたくさん買うよ。
日本でもCDがたくさん売れて、どんどん日本活動が盛んになってくれたら
私が送った帽子や手袋、マフラーを使ってくれるよりうんと嬉しい。
きっと、ユンも嬉しい。
素敵な贈り物をされるファンサイトさんの画像も楽しみだけど
自分なりのお誕生日の祝い方、距離感がわかってきたのかなと思った今年のセンイルでした。
ユン、お誕生日おめでとう。
健康で幸せに満ちた25歳になりますように。